普通のコーヒー豆をエスプレッソにしてみた
食後のコーヒーが至福のひととき
美味しい食事のあとは必ずコーヒーを飲みたい
僕はレギュラーコーヒーしか飲まない
インスタントコーヒーなんて何年も飲んでいない
最近ではエスプレッソマシーンで淹れたコーヒーにはまっている
もちろんイタリアンローストで濃いコーヒーを飲むのがいい
ミルクと砂糖を入れるときもあれば、そのまま飲むときもある
家で飲むコーヒーに関しては、これ以上はないというところまで来た気がした
ある日、コーヒーの粉が無くなったので
いつも通り近所のカルディに行き買ってくることにした
レジに並びながらいつものコーヒーを買う予定だったが
ふと突然魔が差した
一番安いコーヒーでもエスプレッソにしたら変わらないんじゃないかと
普段は考えたことも無かったことが、そのときはなぜか名案に感じた
真実は迷案でしかないのだが
レジの先頭に来ると、店員に恥ずかしげもなく一番安いマイルドカルディを極細引きで200g下さいと頼む
むしろ、通ぶった雰囲気も醸し出していたかもしれない
早速家に帰ってマイルドカルディをエスプレッソマシーンにセットして飲んでみる
あれ?予想とこんなにも違うとは
全然いつものような味がしないのである。薄い
コーヒー味のお湯を飲んでいるようだ
これは失敗した。いや失敗ではない。エスプレッソマシーン向きのコーヒーではなかったのだ
人というのは失敗を簡単に認められない悲しい生き物である。特に男はプライドゆえにそう簡単に失敗を認めてはいけないのだ
考えて見れば、ここからが迷走の始まりだった
次はエスプレッソマシーンを止めてペーパーフィルターで飲んでみることにした
なぜかこれも不味い。極細挽にしているせいか、マイルドカルディの酸味が全面的に前に出てくる
酸味の強いコーヒーはあまり得意ではない
もともとエスプレッソ用に買ったものだ。やはりエスプレッソで飲めるようにしよう
そこで、しばらくは不味いなりにもエスプレッソマシーンで淹れて飲んでいた。
しかしインパクトの無い薄いお湯のようなエスプレッソは飲みごたえがない
普通ならばイタリアンローストのコーヒーを買いに行くのだろうが
迷走がとまらない。むしろ冒険心に火が付いてしまった
粉を自分でローストしてイタリアンロースト風に出来ないか?
失敗した時の事を考えて余っている粉の半分を小さめの片手鍋に入れる
鍋を中火から強火にかけて、粉を炒る
時々スプーンでかき混ぜながら均一に火が通るようにする
すると温度が上がってきて粉から煙がもくもくとあがってくる
かなり心配な気持ちになりながら粉をかき混ぜる
すこし粉の色が変わってきたので火を止めた
自家焙煎した粉の味が知りたくて、まだ暖かいであろう粉をエスプレッソマシーンにセットし早速エスプレッソを淹れた
予想では飲めたものではなく結局捨てるという落ちだろうと思っていた
しかし以外にも少し味にインパクトが生まれたように思えた
ほんのり苦みがありコーヒーの味に深みが増した印象さえ感じる
これを飲み続けるかどうかは疑問であるが、なんとか美味しいと思えるコーヒーには近づいて来た
しかし、エスプレッソを美味しく飲みたいならやはりイタリアンローストをはじめから買う方がよい。
今回の試行錯誤でそれを学ぶことができた。
それとなにごとも挑戦しないと分からないものだ。
単なる失敗とみることも出来るが、成功体験だけでは分からない失敗体験から分かることも貴重なのかもしれない。
最後まで読んでくれて有難うございました。